DCISの治療とは?【DCIS後編】

DCISの治療とは?【DCIS後編】

動画ナレーションの全文

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00:00​ 非浸潤性乳管がん(Ductal Carcinoma In Situ:DCIS)

 この動画では、非浸潤性乳管がん、DCISの治療について解説します。
 DCISに対する手術、および手術後の病理検査、手術の後のホルモン療法について、お話しします。

00:26​ DCISの治療目的

 DCISに対して治療を行う目的は、浸潤がんに進行することを防ぐことです。DCISが乳管の外に浸潤することについては、明らかになっていない部分も多いですが、治療を行わないでいると、10年かそれ以上の経過で、DCISの20%−50%が浸潤がんに進行すると報告されています。

00:58 DCISの治療ー手術を軸において考える

 では、治療についてみていきましょう。

 DCISが考えられる場合には、手術を念頭に置いて、治療を検討します。なぜならば、DCISは、手術で乳がん細胞を取りきることで、完全に治すこと(治癒)が見込める乳がんだからです。そして手術に、患者さんの状況に応じて放射線療法やホルモン療法を組み合わせて、治療を計画します。

01:27 乳房に対する手術の選択肢

 では、乳がんに対する手術の選択肢についてみていきましょう。

 乳房の手術には、乳房温存手術と、乳房全切除術の大きく分けて2つのタイプがあります。手術に関しては、BC Tube動画「乳がんの手術」の中で詳しく説明していますので、そちらをご覧ください。

 DCISでは、乳房温存手術+放射線療法と乳房全切除術では生存率には差はありません。そのため、美容的な観点から、乳房温存手術が選択肢となります。しかし、がんが広範囲に及ぶ場合には、乳房温存手術では術後に温存乳房内再発のリスクがあるため、乳房全切除術が勧められます。重要なことは、手術でしっかりとがんを取り除くことです。

02:27​ センチネルリンパ節生検

 乳房温存手術の場合、DCISでは、理論上、リンパ節への転移はないと考えられますので、まず乳房に対する手術のみを行います。センチネルリンパ節生検は、原則行わないとされていますが、乳がんの状態によっては、センチネルリンパ節生検を併せて行う場合もあります。

 また、手術の後、病理検査で浸潤がんが認められた場合には、センチネルリンパ節生検を追加で行うかどうか、担当医と相談の上、決めます。

 乳房全切除術の場合には、乳房の手術と同時にセンチネルリンパ節生検を行います。これは、手術の後の病理検査で浸潤がんが認められた場合に、後日改めてセンチネルリンパ節生検を行うことが技術的に難しいためです。

03:28​ 手術後の病理検査

 手術で切除した組織は、細胞を染めて顕微鏡で観察する、いわゆる病理検査で詳しく評価します。

 浸潤部がないか、細かくチェックします。浸潤部がないと判断された時、「非浸潤がん」と確定診断されます。
非浸潤がんは、Tis N0 M0 Stage(病期)0とも表現されます。また病理結果では、ホルモン受容体があるかないかも評価されます。

04:17​ 手術後の治療ーホルモン療法

 DCISは、手術を行うことで完全に治すこと、治癒が見込めます。

 ただし、ホルモン受容体が陽性の場合には、ホルモン療法が行われることがあります。この場合のホルモン療法の目的は、乳房内再発や反対側の乳がんの発生を抑えることです。ホルモン療法を追加することで、生命予後、つまり命にかかわる予後を改善する効果はありません。利益と不利益のバランスを考えて、ホルモン療法を行うか行わないかを決定します。

04:59​ 今回のポイント

 非浸潤性乳管がん(DCIS)の治療のポイントです。

  • 治療は、乳がんをしっかり取りきる手術を軸において、計画します。
  • ホルモン受容体が陽性の場合には、手術後にホルモン療法を行うことも選択肢になります。
    ただし、この場合のホルモン療法の目的は、乳房内再発や反対側の乳がんの発生を抑えることです。
    利益と不利益のバランスを考えて、ホルモン療法を行うか行わないか、相談して決めましょう。

 以上、BC Tubeでした。

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